捨てられたものを再利用 ローコスト起業の新潮流

新しくスタートアップのサービスを検討するときに、在庫を持たない仲介サイトであるならば別ですが、製造業系もしくは在庫を持って販売するような流通系のサービスを展開しようと考える場合、売上がたつまでの間、どのように在庫のファイナンスを行うか、ということは大きな課題となります。今回は、初期負担の少ない事業をいかに立ち上げるか?について研究をします。

本ページの対象者
  • 失敗したスタートアップの研究をあまりしていない人
  • スタートアップの成功が売り上げ増であると信じてしまっている人
  • 仕入れコストがゼロなんてありえないと思っている人

勝者のバイアス

そもそも売れるかどうかわからない、要は市場に受け入れられるかどうかわからないモノを販売しようとしている訳ですか、過去に大成功した人の伝記なをど読んで気が大きくなり、よし「売れる」と意気込んで大量に発注をしものの、結果全く売れず、事業の方向転換(ピボット)をしようにも、資金不足に陥り身動きが取れなくなってしまった、というケースは、表に出ていないだけで、スタートアップが消えて無くなってしまう理由の大きな割合を占めると思います。多くの人が目にする話は、たまたま運よく成功した人の物語で、その何十、何百倍、下手をすれば何千倍もの失敗したストーリーが表に出ずに、関係者以外誰にも悟られずにひっそりと埋められているのです。

在庫や仕入れの仕組みを再定義

そこでいかに在庫や仕入れ負担をミニマイズ(最小化)するか、という視点が非常に重要になってきます。在庫を持たずに行うマッチング系のサービスは、こうした負担がない点が強みとなります。一方で、サービスの開発さえ行ってしまえば、誰でも参入することができるという意味で、マッチングサービスの参入障壁は、GoogleがAppsheetの買収を行ったことからも分かる通り、最近のノーコードブームを受けて、どんどん低下しています。初期費用、すなわちリスクマネーをどれだけ入れられるか、不確実なものに対してどれだけ確実性が見出せるか、という視点が起業に求められるようになっています。

在庫や仕入れ負担をできるだけ減らすにはどうしたら良いか、ということも起業を考える上では大事な視点となるでしょう。例えば、全くコストをかけずに在庫や仕入れを行うことができるか、もしくは、通常支払うべきお金を受け取って在庫を入手できないか、という逆転の発想です。一つのアイディアとして、本来であるならば捨てられるであろうものを、再活用してビジネスにしてしまうというもがあります。もちろんただ単に廃棄品の再活用だけでは、誰でも思いつくアイディアでしょう。そこは、やはり、環境に優しいという側面を出すのが最近のトレンドです。

資本主義的な考え方では、勝者総取りで、努力したものが報酬を得て、敗れたものは自由に敗者復活に挑むことができる、というものですが、その前提となっているものは、ルールに引っかからない限りは、勝つためには何でもしていい、という前提があります。その結果、消費者のより安く、より良いものを、というニーズにこたえるために、大量生産、大量廃棄というビジネスモデルが生まれてきました。しかし、消費者の中の多くは、このビジネスモデルでは、早晩限りある資源は枯渇し、地球環境も著しく悪化し、自然災害などの様々な障害を生み出すことを理解しつつあります。ESGやSDGs的な発想ですね。

持続可能性に訴求するビジネスモデル

単に廃棄されたものの再生という視点だけでなく、地球環境の再生にも繋がるというストーリーを作るようなビジネスモデルを構築する必要があります。

例えば、ボランティアで海のゴミ拾いをするというだけでは、そうしたゴミ拾いを主催する側、参加する側にとって、全く収益にならず、むしろ拾ったゴミを処分する費用で持ち出しとなってしまうと、という問題が出てくるでしょう。そこで、拾ったものを販売するという前提で海岸の清掃を行うというプロジェクトはどうでしょうか?参加者には、ただ拾うだけでなく、拾ったものを如何に再利用するかを考えてもらうのです。もちろん参加者だけでは、アイディアも限られているでしょう。そこで、拾ったものをどのような活用するか、ウェブ上でアイディアを募るのです。どうやって、地球環境をよくしていくか、拾ったものをただゴミとして焼却処分するだけでなく、どのように再利用するのか、アイディアと募って、再製品化の資金も募ってしまうのです。全てのゴミや廃棄物が利用可能とは思えませんが、その一部でも再活用できたというストーリーが重要です。

食品ロスの解決

もう一つのアイディアとして、食品ロスの問題です。食品ロスは、環境に多大な影響を与えることが分かっています。一方で、ロスした商品を肥料などで使えば、再利用して循環させるという視点では正しいと思います。ただし、それだけでは、自家消費しかならず、起業という観点では不十分です。例えば、生ゴミから昆虫を育て、それを魚や家畜の餌にするという発想はどうでしょうか?え。昆虫?虫が湧くのは嫌なんだけど、と思うかもしれません。ただし、完全密閉型で昆虫を育てるような仕組みも既に開発されつつあります。自らこうした仕組みを開発するもよし、仕入れてもよし、生ゴミという仕入れは、必ず発生するので、後はこれをゴミと捉えず、新しいビジネスを生み出す商材と捉えられるかが重要です。

結論

  • 仕入コストは新規ビジネスの悩みの種
  • 捨てられているものを再利用するというは面白い
  • 持続可能な環境に優しいというストーリーが重要

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