人口が減少する国での起業戦略

人口が減少するというマクロ環境の中で、成長戦略が描けるスタートアップ戦略を考察しています。

総務省が毎年発表している人口構成からも明らかな通り、日本の人口は今後ますます減少していくでしょう。逆ピラミッド型の不安定な人口構成については、政府が子育て世代への支援を厚くしているので、一定のタイミングで減少幅も減っていき、最終的には穏やかな回復というフェーズへと戻っていくかもしれません。しかし、その踊り場に到達するのがこれから何年後なのか、またその踊り場の絶対水準が、どのぐらいなのかは、いくつかのシナリオは考えられますが、どのシナリオが正しいのかは、正直誰にもわからないのが現状です。

ただ、一つだけ言えることは、人口がこれからもどんどん減っていくこと、さらには人口の減少よりも、さらに加速度的に労働人口が減っていくことです。もちろん、移民政策によって、減少幅はなだらかになるかもしれませんが、少子が続く以上は、人口は減少していくということを所与として、各種戦略を検討していく必要があると思います。

人口減少は所与としてスタートアップ戦略を組み立てる

人口減少を活用したビジネス

この人口減少を新しいスタートアップのビジネスのきっかけにできないでしょうか?例えば、これからどんどん耕作放棄地が増えていきます。空き家、廃校、更新が必要だけども多くの需要が予想できないインフラ、など、日本の人口が最も多かったときに活用された各種施設や整備が、どんどん手付かずの状態になっていきます。また、公共施設などに利用されているハードも、使用率が落ちていき、更新費用が増えていく中で、今後活用を継続していくのか、それとも利用をやめるのかというような議論が増えていくことでしょう。

不動産系の資産で常に問題となるのは、その不動産が生み出す価値よりも、その不動産の維持・管理に要する費用が上回ったときに、利用する人がいなくなってしまうことです。もちろん、廃棄コストをかけて、更地に戻していくという手もありますが、地域全体で見ていくと、そうした更地が至る所にできて虫食いのような状態になるのは好ましくないですよね。そうなってくると、そうした施設をなんとか活用する方法を検討せざると得ません。

人口減少下でのビジネスの着眼点としては不要となった不動産や施設になる

地方の余剰施設が狙い目

大都市圏内ならばまだしも、地方の都市の余剰施設はどのように活用するば良いのでしょうか?答えは、恐らく、ロケーションフリーで働けるリモートワークにあると思います。現に日本を代表するメーカーである日立もリモートワークを推進しています。リモートワークが進展していけば、今のように一極集中で常に本社に出勤しなくても仕事ができるようになります。そうすると、地方でオンラインにつながることができれば、出勤できるようになります。魅力のなくなった施設を、メンテナンスコストのみの負担で借りて、そうしたリモートワークの場として活用することは十分考えられます。特に、場所を取るような事業、例えば新しいモノ作り、スペースを必要とするビジネス(養殖、植物工場)などは、非常に安価(ほぼセロコスト)で借りる、もしくは所有することができる地方の資産は魅力的に映るのではないでしょうか。

リモートワークに流れに乗り快適な働く場所を提供する

コミュニケーションの革新

ヒョンなアイディアではありますが、例えば、廃校となった学校のプールを活用した陸上養殖(もちろん、杜撰な管理でうまくいくほど陸上養殖は甘くありませんが)、校庭として使われていた運動場を、太陽光パネルと耕作地に変えてみる、図工教室を3Dプリンターを用いたシェア試作室に、家庭科室は料理人向けのシェアキッチンにしてみるとか、自由な発想で、今ある設備を活用していくが重要です。

最も大切なことは、そうした古くなった施設から収益を生み出そうとしないことです。せいぜいメンテナンスコストと固定資産税を賄うくらいの利用料にして、後は既存の資産を取り壊さずに如何に長く使っていくか、そうした拠点を中心として、地域の発展を目指すことです。大都市圏に集中した人口の一部が、そうした地方をベースとして拠点に移ることで、大都市圏と地方の双方がウィンウィンの関係を築くことができるはずです。双方に現状解決する課題があります。それは人口の偏在という問題です。

不動産自体からの収益化は考えない

人が集まれば、より付加価値が上がるというのは、昔ながらの考え方でしょう。今は、場所を問わずつながることが大事なのです。コミュニケーション自体の価値が下がったわけではありません。コミュニケーションの取り方が進化しているという表現が正しいでしょう。地方での暮らしに重点をおけば、その時点で生活コストや事業コストは格段に下がります。この低コスト運営は、スタートアップを成長させる上で、最も大切な戦略の一つです。これを期せずして実行することができる、人口減少時代に起業することはこうしたメリットもあります。

人が集まる場を作ることで、周辺サービスで地域全体として収益を上げていく

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