事業承継というグロースマーケットに切り込もう

スタートアップ

事業承継をテーマにスタートアップを行なってみるならば、どのような起業形態が考えられるのでしょうか?

日本の人口構成を考えると、今後逆釣り鐘型となる以上、高齢者に関連するニーズは、市場としてみればグロースマーケットといえます。経済産業省の「中小企業のM&Aの課題と現状」からも件数の増加が顕著であるとみてとれます。例えば、介護業界しかり葬祭業界しかりです。今後加速度的に件数は増加していくでしょう。そしてこのグローストレンドは、第二次ベビーブーム世代が高齢者になるまで続いていくでしょう。日本の総人口は減っていきますが、高齢者向けのサービスは、あと数十年グロースマーケット(成長市場、Growth Market)なのです。

事業承継ニーズ

かかる高齢者関連の市場の中で、事業承継は解決しなくてはならない課題の一つでしょう。日本の法人の約99%は、中小企業と言われている通り、日本の経済を支えているのは、大企業からは下請けと言われている中小そして零細企業なのです。中小企業はおおむね家族経営の延長で事業をおこなっており、資本構成も非公開企業ということもあり、多くは創業者や同族がほぼ100%を持っている場合も少なくはありません。

経営者の方々が、いざ自身の年齢とともに引退を考え始めると、自身のあとを継ぐ適切な後継者がいないことに気づくのです。また、こうした中小企業は金融機関からの借入に対して連帯保証をしているため、保証が外れない限り、スポンサーとなるべき個人の人たちは二の足を踏んでしまします。同族の人間でも二の足を踏んでしまうのですから、外部の人を招聘するのはますます大変でうす。また、オーナー経営の下で、仕事をしてきた既存の役員も、リスクを取って事業を大きくしようと気持ちよりも、オーナーと共に歩む的な、オーナーが引退したら、おれも引退、的な連帯感を持っている場合もあるでしょう。長い間一緒に事業をやってきましたからね。

そこで経営者は外部に引き継ぐ人がいないか考えるのですが、この道数十年事業を切り盛りしてきたわけですから、プライドもあり、同業他社に、はいそうですか、と株式を売却することにはためらいもあるのが当然でしょう。とくに、地方で頑張って、そこそこ名の知れた企業などは、地域における人間関係やプライドもあるでしょうから、大手資本に買収されるということを、根源的なアレルギーをもっている経営者もおおいことでしょう。

まったくの利害関係がなかった人を探すのはどうでしょうか?そもそも今までは、そうした人を探すことは大変な困難と伴いました。金融機関に相談をしても、金融機関の担当者の属人的な勘と経験によって、紹介できる適切なスポンサーも限られてしまうことでしょう。

オンラインM&A

事業承継をM&Aという観点で捉えるならば、マッチングをオンラインで行う仕組みは、理論的には、事業の承継に関心があるスポンサーに、漏れなくアプローチすることが可能です。それも、アプローチをするだけであるならば、ほぼコストがかからず行うことができます。

こうしたオンラインでのマッチングは、最近のコロナの影響もあり、今後加速度的に発展していくものと思われます。すでに、トランビバトンズストライクといったオンラインで仲介をする担い手が現れています。

特に注目はM&Aの売買代金が非常に小さくなるような案件です。通常M&Aの手数料は、売買代金の何%という形で示されますので、規模が小さい案件については積極的に手掛けられませんでした。しかし、事業承継の案件には、中小企業や個人事業がメインとなるので、売買金額はゼロ円、もしくはマイナス(売り手がお金を支払うお土産付き)等といったケースもあるでしょう。そうした場合、マッチングの仲介プラットフォームは十分な手数料を得られなくなります。

プラットフォームの提供者は、サービスを提供する際の金銭的な対価をどのように、だれから、いくらもらうのかを考えなくてはなりません。

新しい付加価値

一つの考え方としては、ただ単に売り手と買い手を繋ぐだけでなく、前述した銀行借入をどのようにリファイナンスするか、というようなソリューションの提供で対価を得るというものです。もちろん、同じ銀行でリファイナンスを、と依頼してしまっては能がないので、ここはクラウドファンディングを利用して、リファイナンス資金を集まられないか?クラウドファンディングでのファイナンスを条件に買収交渉をするような仕組みを作れないか?などといった、新しいアイディアはいくらでもわいてくるでしょう。

まとめ

  • 事業承継は成長市場である
  • 外部からの経営者を招聘する上で連帯保証は解決するべき課題
  • オンラインM&Aサイトは会社の売却を低コストで行うための良きツール
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