水素を活用した起業を考える

究極のクリーンエネルギー源と言われる燃料電池をはじめとして、水素が改めて脚光を浴びています。水素は可燃性の無色無臭の気体でもあり、産業ガスとして脱硫工程などで使われてきました。しかしあくまで副次的な産業ガスとして使われていたため、LNGガスなどの石化燃料よりも低コストでの生産はこれからです。ここでは水素全体のバリューチェーンの中で、どのような起業をすればよいうかについて考察をしています。

水素製造

水素の製造方法にはいくつか手法があります。天然ガスから取り出す方法や褐炭といわれる石炭から織り出す方法です。天然ガスや褐炭はいずれも化石燃料であるため、取り出す際に発生する二酸化炭素を回収しなくてはなりません。二酸化炭素を回収して上で製造された水素をブルー水素と呼びますが、問題は二酸化炭素の回収方法で標準的かつ汎用的な技術がまだ生まれておらず、ブルーではなくグレーな水素となってしまいます。

他の方法として考えられるのが、水を電気分解して水素を発生させる方法です。水は水素と酸素からできているので、昔科学の実験で行ったように電機を流して分解できれば、理論的には水素を取り出すことができます。ここで考えなくてはいけないのは、電気分解する際の電気を作るのに二酸化炭素が発生しまうことです。

クリーン電気

日本の発電所の電源構成は、海外からも批判がある通り石炭火力発電所の割合が大きくなっています。資源エネルギー庁によると、日本の総発電量に占める石炭火力の割合は約3割です。化石燃料である天然ガス火力発電と併せると約7割が火力発電となっています。今後石炭火力発電、もしくしたらガス火力発電ですら継続することが難しくなってくるので、太陽光や風力発電といったリニューアブル発電が増えて来ます。しかしリニューアブル発電は、発電が天候次第、すなわち不安定であることがネックになっていて、系統とよばれる電力会社の送電の容量の関係で、発電しても送電できないことがあります。そうした場合、電力システム全体を保護するために、出力抑制という発電を抑制する形となっています(参考:九州電力送配電 再エネ出力制御について知りたい)この発電のムラを調整するべく、今後は各発電所に蓄電池を置き、電力が余りそうなときは蓄電池に蓄電する形となります。
水の電気分解を考える時は、まさにこのリニューアブル発電で生じた余剰電力を使用して水素という別のエネルギーを蓄える形が理想と言えます。リニューアブル自体はクリーン電気ですし、その電気を利用して水から作る水素はまさにグリーン水素という究極のクリーンエネルギーです。

最初の一手

クリーン水素で起業を考えるならば、まずは電源を確保することから始めましょう。水を分解して、燃料として蓄えるコンセプトは、言うは易し行うは難しで、技術的に固まっていません。そこでまずは系統接続できるリニューアブル電源に投資を行い、水素製造ができるまでは、売電で収入を得つつ、いざ水素発電ができるようになれば、各発電所の電力を利用して水素製造をしていくことが理想と言えます。

まとめ

  • 水素燃料は究極のクリーンエネルギー
  • 製造方法によっては、グレーだったりブルーだったりする
  • グリーン水素は、水素の製造工程でも二酸化炭素を排出しないので、水素製造の最終系
  • 水分解の技術革新を待つのでなく、クリーン電源を今から積極的に集めよう
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