飲食店モデルをデコンストラクションすると何が残る?

スタートアップ

厚生労働省からのガイダンスにもあるソーシャルディスタンスや新しい生活様式という社会的な新しい規範の流れができてくるにつれて、対面での営業を前提としていたビジネスモデルの修正が様々な分野で求められています。

特に、食事に関しては、密な空間での食事については制限をされ、デリバリーや屋外での飲食が推奨されています。このような大きな変化のなか、飲食店は、従来型の屋内飲食提供というモデルが崩れつつあります。従来の既存モデルが崩れさっていく時というのは、逆説的にいえば、新規参入するには絶好のチャンスとも言えます。参加者の誰もが勝利の方程式を確立していない中での競争は、試行錯誤の戦略策定が必要で、朝令暮改を厭わないスタートアップの意思決定の柔軟性は、通常有利に働くからです。

このページでは、スタートアップとして、飲食業界で新しく事業を展開する場合の戦略的な選択肢を考えてみたいと思います。

このページの対象とする読者
  • 飲食店をバージョンアップしたいたと考えている方
  • ニューノーマル下での競争力のある新しいビジネスモデルを検討したい方

飲食店の事業要素の分解


まずは、飲食ビジネスの流れを改めて分解していきましょう。1)店舗開設、2)調理など従業員確保、3)メニュー策定、4)食材仕入、5)調理、6)広告宣伝(集客)、7)お客様への食事の提供という7項目が、飲食業界のビジネスの要諦でしょう。それぞれに、若干の濃淡をつけることで、高級料亭から街のカフェまで様々な飲食店のフォーマットとなります。

例えば、高級料亭であれば、2)の料理人と5)調理が重要な要素となります。名だたるレストランで修行して独立した料理人が、料理カテゴリー(和風、洋風)の枠を超えた料理を提供する、という触れ込みで、高級料亭で差別化を図るといった感じでしょうか。もちろん1)のお店のロケーションも、銀座等の高級地なのか、駅から離れた住宅街にあるか、といった差別化はできますが、高級料亭であれば、やはり料理入という切り口が最も分かりやすいでしょう。

他に6)の集客で、有名芸能人御用達みたいな、セレブ感のある場所であることをアピールする戦略もあります。こうした、ちょっとした差別化を行っていき、先行する費用である、店舗のランニングコスト(家賃と従業員)といった固定費、変動貧である食材費をカバーできる売上を計上していくことが至上命題とないります。

しかし、現在のようなソーシャルディスタンスが求められる状況では、固定費を上回る売上を計上することが難しく、大半の飲食店は黒字化が難しくなっています。

新しい飲食業


飲食業というフォーマットをデコンストラクション(再構築)してみましょう。まずは固定費を極力抑えたビジネスモデルを考えてみます。まず、店舗の場所です。お客さんが、訪れることが難しい現状を考えれば、一等商業地に店舗を構える必要はありません。あくまで、一番美味しい料理を店舗以外でどのように届けるか、ということに専念すべきです。一等地の店舗は解約して、店舗の場所ではなく、お客さんに好きな場所で食事をしてもらえるような、ラストワンマイルのアプローチを考えた拠点選定が重要になります。

店舗は、食事の提供と調理という両面で重要ですが、食事の提供がままならない現状では、調理のみをハイライトするべきでしょう。よって、調理に特化した場所、即ち使いやすいキッチンを兼ね備えたスペースが重要になっていくでしょう。アプローチとしては、調理をしやすい環境のみにフォーカスをした調理拠点を持つのです。

料理人もクオリティ維持という点では、常に同じ料理人が作るのでなく、料理手順を可視化して、ほぼ誰でも同じ料理が再現できるようにしていく、という標準化プロセスを行ってみましょう。発想としては、料理を売るのでなく、料理のレシピを売るのです。

最後に、マーケティングもマスを対象とするのでなく、会員制のような方法で、ワントゥワンのマーケティングができるようにしていくのが理想です。

どういうマネタイズの方法があるか


上記の新しい価値の提供の仕方を具体的に飲食業のニューフォーマットとして考えると、つぎのような業態が思い浮かびます。

デリバリー・テイクアウト専門店
できるだけ賃料が安い場所借りて、料理の室内サービスでなく、好きな場所に届ける(もしくはテイクアウト)サービスを提供します。デリバリーの足は当面ウーバーイーツでしょうが、顧客が増えれば自社でデリバリー人員を確保することを重要になると思います。

共有キッチン店
料理を調理することだけに特化したキッチン専用場所を提供するサービスです。作った店舗はデリバリー専門店で販売します。セントラルキッチンを、自社以外にも開放するイメージでしょうか。

料理レシピ提供
料理レシピを電子コンテンツとしてYou Tubeや電子書籍で販売をする方法です。自らは、デリバリー施設やキッチン施設を持ちません。

以上簡単に新しい飲食事業について考察を加えました。

まとめ
  • 飲食店は固定費が重く、ニューノーマル下では従来型のサービスの提供が難しい
  • 固定の原因は店舗費用であり、デリバー・テークアウト専門店は地価の安いところを探して、都内の一等地の店舗を解約する。
  • キッチン共有店も、場所は賃料が安いところで行う
  • 料理レシピのみの販売も考える。


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